カウンセラーが企業・公共施設と提携して活動するメリット・デメリット|フリーランスで活動する利点も紹介【カウンセラー専門コンサルタント監修】
「提携カウンセラーとして活動するメリット・デメリットを知りたい」
「提携カウンセラーが活動できる場所やジャンルを参考にしたい」
「フリーランスと提携先に雇用するカウンセラーのどちらが向いているか知りたい」
本記事は、企業や教育施設と提携してカウンセラーの仕事を始めたい人、雇用カウンセラーか独立開業カウンセラーとして活動すべきか悩んでいる人向けの記事です。
カウンセラーが企業や公共施設と提携することには、提携中に安定した収入が得られるなどさまざまなメリットがあります。反対に、勤め先の規約や労働条件に縛られやすいといったデメリットも少なくありません。
これらのメリットやデメリットを把握してから、自分に合ったスタイルでカウンセラーの仕事を長く続けたいですよね。
そこで、本記事ではカウンセラーが企業や公共施設と提携するメリットとデメリットを徹底解説。
カウンセラーが5年10年と持続可能な起業を実現するための専門コンサルタントである私、川越恵(かわごえ めぐみ)が次のポイントをお伝えします。
【本記事でわかること】
- 提携カウンセラーとして活動するメリットとデメリット
- 提携カウンセラーの主な活動場所と種類
- フリーランスのカウンセラーとして活動するメリット
本記事を参考にして、カウンセラーとしての活動の第一歩を踏み出すヒントを手に入れてください。
ロングセラー起業コンサルタント川越 恵
内定先の倒産をきっかけに起業し、社会貢献事業を含めた3つの事業を在宅経営中。起業して約11年。
著書に『口コミ集客で「一生愛される起業家」になる方法』があり、発売後7日で増刷し、ベストセラーに。
「煽らない、売り込まない、自分の心に嘘をつかない」を合言葉に、クライアントに感謝される「ロングセラー起業」を伝える。
目次
提携カウンセラーとして活動するメリット5つ
提携カウンセラーとして活動することには、さまざまなメリットがあります。
ここでは、主な5つのメリットについて詳しく解説します。これらのメリットを理解することで、提携カウンセラーとしてのキャリアの可能性をより明確にイメージしやすくなるでしょう。
1. 安定した収入が得られる
提携カウンセラーとして活動する最大のメリットの一つは、安定した収入が得られることです。
企業や公共施設と提携することで一定の報酬が保証されるため、フリーランスとして活動するよりも収入の変動が少なくなります。
たとえば、提携先と月契約や年間契約を結ぶことで、定期的に収入を得ることが可能です。また、提携先によっては基本給に加えて、職務給や残業手当、成果報酬を受け取れる場合もあります。
収入が安定することで、カウンセラーとしてのキャリアを長期的に築いていくうえで、大きな支えとなりますよ。
2. 専門的な知識を共有できる
提携カウンセラーとして活動することで、同じ職場や組織内の他の専門家と知識や経験を共有する機会が増えます。
たとえば、企業の人事部門と連携して組織心理学や労務管理の知識を深められます。また、医療機関と提携している場合は、医師や看護師から最新の医学的知見を学ぶこともできるでしょう。
このような多角的な知識を共有することで、カウンセラーのスキルを飛躍的にアップさせることもできます。さらに、クライアントさんに質の高いカウンセリングを提供でき、カウンセラーとしての自信と満足度の向上にもつながります。
3. さまざまな経験を積める
提携先で活動することで、多様なクライアントさんの悩みに接する機会が増え、幅広い経験を積めます。
企業と提携している場合、従業員のストレスマネジメントから組織の問題解決など、さまざまなテーマに取り組むことになるでしょう。また、学校と提携することで、生徒・教職員・親御さんなど年齢や背景の異なるクライアントさんとの関わりを通じて、柔軟な対応力が養えます。
さらに、勤務を通じて最低限のビジネスマナーやPCスキルも学ぶことも可能です。フリーランスカウンセラーは、これらのスキルを自力で学ぶ必要がありますが、提携カウンセラーは業務を通してスキルを身に付けることもできます。
4. 職場で人間関係を構築できる
提携カウンセラーには、職場内で人間関係を構築できるメリットがあります。
フリーランスは一人で活動することが多いです。一方、提携カウンセラーは同じ組織で働く仲間や上司、部下との関わりを通じて、社会性やコミュニケーション能力を高められます。
これらの経験は、カウンセリングスキルの向上だけでなく、組織内での信頼関係の構築にもつながります。職場の人間関係を通じて、新たな視点や考え方に触れることで、自身の成長にもつながりますよ。
5. 社会的な信用を得られる
提携カウンセラーは、フリーランスで活動する場合に比べて高い社会的信用を得やすいです。
とくに、大手企業や公的機関と提携している場合、その組織の信頼性がカウンセラー個人の信用にもつながります。
たとえば、「〇〇会社でカウンセラーとして5年間勤務していました」という肩書きは、企業の採用担当者やクライアントさんに信頼されやすくなるでしょう。
このように社会的な信頼性を得ることで、カウンセラーのキャリアアップにつながり、独立や転職のときにも大きな強みとなります。
【1Stepでプレゼント】少ない経費で大きな売上!?単発で終わらないWeb集客の基本を解説
提携カウンセラーとして活動するデメリット4つ
提携カウンセラーとして活動するときは、デメリットもあります。ここでは、とくに知っておきたい内容を4つお伝えします。
1. 採用倍率が高く内定を取りにくい
提携カウンセラーとして活動するときのデメリットの1つ目が、高い採用倍率です。
とくに知名度の高い企業や公共機関の求人は、多くのカウンセラーが志望するため、競争が激しくなります。募集を開始しても、すぐに内定者が決まり募集が終了することも珍しくありません。
そして選考基準では、カウンセリング経験や資格はもちろん、優れたコミュニケーション能力など、多面的なスキルが求められます。
内定を獲得するためには自分の強みを明確に示し、提携先のニーズに合致していることをアピールする必要があります。提携策に応募するときには、十分な準備と心構えが必要となるでしょう。
2. 提携先の規定や方針に縛られる
提携カウンセラーとして活動するデメリット2つ目は、提携先の規定や方針に縛られることです。フリーランスで活動する場合と比べ、自由度が制限される場面が多くなります。
たとえば、カウンセリングの時間や頻度、カウンセリング技法が提携先の方針によって決められていることがあります。
また、提携先の企業文化や理念に合わせた対応を求められることも多いです。そこで自身の理想とするワークスタイルとの間にギャップが生じる可能性もあります。
このような制約は、時にカウンセラーとしての自主性を制限し、ストレスの原因となることもあります。仕事を長く続けるためには提携先との良好な関係を維持しつつ、自身のプロ意識を保つバランス感覚が必要です。
3. 業務内容が複雑化しやすい
提携先によっては、業務内容が複雑化することもあります。提携カウンセラーとして活動する場合、純粋なカウンセリング業務以外の仕事が増えることがあるからです。
たとえば報告書や議事録の作成、会議への参加など、管理業務や調整業務が加わることが多いです。これにより、本来のカウンセリング業務に集中する時間が減ったり、業務の優先順位付けが難しくなったりすることがあります。
また、提携先で自分が使いにくいシステムが導入されているため、業務が複雑になることもあります。たとえば、コミュニケーションのやり取りが電話とメールのみ、ペーパーレス化が進んでいないなどの理由で、業務を煩わしく感じる人も多いです。
4. 雇用期間が決められていることが多い
提携カウンセラーとして活動するデメリット4つ目は、雇用期間が決められていることです。ほとんどの場合、契約社員として1〜3年の契約期間が設定されて、その期間が終了すると契約更新の可否が検討されます。
また、提携先の方針変更や予算削減により、突然契約が打ち切られるリスクも。さらに、契約更新の際に条件が変更されたり、別の提携先を探す必要が生じたりする可能性もあります。
何より、雇用期間が決められていることで、クライアントさんとの長期的な関係構築が難しくなる場合もあります。契約が終了する前に、新しいカウンセラーや上司に引継ぎをする必要がありますが、最後までクライアントさんをカウンセリングできないことを残念に思う人も多いです。
【無料プレゼント】実績0のカウンセラーがリピーターでパンクした「生きた集客方法」
提携カウンセラーの主な活動場所と種類
提携カウンセラーとして活動する場所は多くあります。ここでは、主な活動場所とそこで働くカウンセラーの種類をお伝えします。
1. 一般企業
一般企業の提携カウンセラーの活動は、従業員のメンタルヘルスケアが主な役割となります。公認心理師や臨床心理士、産業カウンセラーとして所属することが多いです。
仕事内容は、ストレスチェックの実施と結果分析、個別カウンセリングの提供、管理職向けのメンタルヘルス研修の実施があります。
社会心理学や組織心理学の知識が求められるほか、キャリアカウンセリングや組織開発のサポートを求める企業も多いです。従業員のプライバシーを守りつつ、企業の生産性向上にも貢献するという難しいバランスも要求されます。
そして、結婚相談所の婚活カウンセラーや美容クリニックのカウンセラーのように、顧客をサポートするためにカウンセラーの求人を出すところもあります。
2. 学校
学校における提携カウンセラーは、主にスクールカウンセラーとして活動します。児童・生徒の心理的問題への対応、いじめや不登校の予防と対策、教職員や保護者のコンサルテーションが主な業務です。
勤務形態は「週に2回」など、限られた日数だけ出勤する形態を取ることが多く、複数の学校を掛け持ちしているスクールカウンセラーもいます。
スクールカウンセラーとして働くには、臨床心理士や精神科医の資格、または児童生徒の臨床心理に関する専門的な職業経験が必要とされています。
3. 福祉施設
福祉施設での提携カウンセラーの活動は、高齢者や障がいのある人、児童などさまざまな対象者に向けたサポートが中心となります。
公認心理師や臨床発達心理士、精神保健福祉士、チャイルドカウンセラーが福祉施設と提携して働くことが多いです。
たとえば、高齢者施設では認知症ケアや家族支援、障がい者施設では自立支援や社会適応訓練、児童養護施設では心理的ケアや発達支援などが主な業務になります。
提携先によっては、医療や介護の専門家と共に活動することが多いので、コミュニケーション能力や仕事の柔軟性、さらに利用者の権利擁護や倫理的配慮も求められます。
4. カウンセリングサイト
手軽に相談できるオンラインカウンセリングも、提携カウンセラーとして活動できる場の一つです。チャットや電話、ビデオ通話などを通じて、対面のカウンセリングに抵抗のある人に人気のサービスです。
オンラインカウンセリングのなかには、カウンセラーが自分自身をサイトに登録して、クライアントさんとカウンセラーをマッチングさせるサービスもあります。
公認心理師や臨床心理士だけでなく、家族関係カウンセラーなどの比較的取得しやすい資格を持ったカウンセラーも活躍できるのが特徴です。
ただし相談件数が一定ではないので、企業や公共施設との提携よりも収入は安定しないといえます。別の本業がある副業カウンセラーや、すでに別のカウンセリングルームで活動している人がサイトと提携していることが多いです。
廃業経験者も年収1200万円を達成した「リピートされる集客方法」
提携カウンセラーにオススメの資格11選
提携カウンセラーとして活動するとき、資格が求められることが多いです。提携カウンセラーにオススメな資格は、次の11つです。
- 公認心理師
- 臨床心理士
- 産業カウンセラー
- メンタル心理カウンセラー
- キャリアカウンセラー
- チャイルドカウンセラー(子供心理カウンセラー)
- 臨床発達心理士
- 精神保健福祉士
- 社会福祉士
- 家族関係カウンセラー(親子関係カウンセラー)
- 恋愛系カウンセラー
これらの資格は、それぞれ専門分野や活動領域に応じて求められることが多いです。
公認心理師や臨床心理士は、特定の大学・大学院の科目履修および卒業が必須です。一方、チャイルドカウンセラーや恋愛系カウンセラーのように通信講座で資格を取ることもできます。
それぞれの資格について詳しく知りたい人は、こちらの記事をご覧ください。
フリーランスのカウンセラーのメリットは「自分オリジナルのカウンセリングルームが持てる」
企業や公共施設と提携するカウンセラーのなかには、経験を積んだ後に独立開業してフリーランスとして活動する人もいます。
フリーランスとして活動するメリットは、ずばり「自分のカウンセリングルームが持てる」です。
提携カウンセラーのデメリットでもお伝えしたように、提携カウンセラーは提携先の規約や労働条件に縛られやすく、雇用期間も定められていることが多いです。
また、提携カウンセラーの肩書きは「○○会社のカウンセラー」です。一方のフリーランスは、「主婦が自己肯定感UP!潜在意識カウンセラー」のようなオリジナルの肩書きを名乗れるのも魅力です。
フリーランスのカウンセラーは、ホームページやSNSも自分で工夫できるうえ、カウンセリングルームを持つ場合は使用する家具やシステムも自由に決められます。個人事業主なら誰しも、「自分の店」が持てるのは憧れますよね。
しかし、従業員はあなただけなので、集客や税関係の仕事もすべて自分でやらなければなりません。とくにフリーランスの99%が悩むといわれる集客は、カウンセラーにとって正しい集客方法を知らないと収入を安定するのは厳しいです。
フリーランス活動を始めたい人は、カウンセリングスキルに加えて正しい集客のコツも学ぶことをオススメします。
提携カウンセラーと独立開業カウンセラーが安定した収入を上げるために必要な7つの力
提携カウンセラーもフリーランスの独立開業カウンセラーも、安定して収入を得るためには次の7つの力が必要です。
私が運営している「ロングセラー起業塾」では、この7つのチカラを軸に事業を進めて頂いています。長く愛されるカウンセラーになるためには、自分の在り方やポジショニングを決めることが必須です。
提携カウンセラーも、自分の強みが明確でないと提携先と自分の理念にミスマッチが起きる可能性があります。
講座内容は、カウンセリングスキルやあおらない集客のコツなど、両方のカウンセラーに役立つ情報が満載です。詳しく知りたい人は、こちらをご覧ください。
きっと、あなたのお役に立てるはずです。
【まとめ:1分で要約】提携カウンセラーが安定した収入を得るために必要なこと
本記事では、提携カウンセラーが安定した収入を得るために必要なことについて、次の3つをお伝えしました。
- 提携カウンセラーは、契約中に安定した収入を得られて多くの経験が積めるメリットがある
- 提携カウンセラーとして活動するデメリットは、提携先の規約や労働条件に縛られやすく、個性を活かしたカウンセリングを提供しにくいこと
- フリーランスのカウンセラーは、自分のカウンセリングルームが持てる。しかし、集客もホームページやSNS運用も自分でやらなければならない
提携先で働くカウンセラーも、独立して活動するカウンセラーもメリット・デメリットはあります。
まずは自分の在り方や強みを明確にして、どちらの形態でカウンセリングの仕事を続けるか定めましょう。
本ブログでは、今後もカウンセラーに関して役立つ情報をお届けし、カウンセラーになりたいという方をサポートしていきます。
私のビジョンは、1人でも多くの起業家に「持続可能な成果」を作り出す支援をしていくこと。本ブログを通して、あなたのお役に立てれば嬉しいです。
このほかにも、カウンセラー・セラピストのための集客に欠かせない秘訣をご紹介しています。
→ご興味のある方はこちらをクリック
人気のコラム
-
起業前に要確認!開業カウンセラーの現実と失敗せずに儲かるコツ
「カウンセラーとして独立・開業を検討している」 「開業カウンセラーとして、稼げる方法が知りたい」 このような想いを抱えているカウンセラーの方も多いのではないでしょうか? カウンセラーとは、ご存知の通り…
続きを読む▼ -
失敗しないカウンセラー集客・お客さんの心に響くブログ記事について【集客コンサルタント解説】
「もって1年」といわれているカウンセラー起業の常識を変えることをミッションに活動している川越恵です。この記事では、カウンセラー起業のキモ、「集客」についてお伝えします。 突然ですが、なぜ…
続きを読む▼ -
心理セラピストの方必見!集客で絶対にやるべきこと、絶対に避けるべきこと【ロングセラー起業コンサルタント解説】
「心理セラピストとして起業したけど、集客方法がわからない」 「心理セラピストの集客事例を知りたい」 「起業する前に集客方法を知っておきたい」 あなたは心理セラピストとしてすでに起業されている方でしょう…
続きを読む▼