カウンセラーが直面しやすい現実|よくある失敗要因や年収相場も解説【対人支援職専門の起業コンサルタント監修】
「カウンセラーとして独立・開業を検討しているけど、稼げるのか不安」
「他のカウンセラーと競合しながら、仕事を継続できるか心配」
「自分には食べていけるほどのカウンセラーのスキルがあるか心配」
この記事をご覧のカウンセラーの中には、このような想いを抱えている人も多いのではないでしょうか?
カウンセラーとは、ご存知の通りクライアントさんが持つさまざまな悩みや問題を、専門的な知識・技術を用いて手助けする職業です。
しかし、実際に自分がカウンセラーの活動を始めたときに集客やスキルアップ、収入の面で、「生き残ることが厳しい」現実に直面する人も多いです。
このような苦難を乗り越えるためには、開業前もしくは早い段階でカウンセリングはもちろん、経営に関するスキルを身に付ける必要があります。
本記事では、対人支援職専門コンサルタントである私、川越恵(かわごえ めぐみ)が次の3つについてお伝えします。
- カウンセラーが直面しやすい現実
- カウンセラーが起業や収入安定に失敗する要因
- カウンセラーが事業で失敗しないためにやるべきこと
本記事をお読みいただき、カウンセラー開業への第一歩を踏み出すヒントを手に入れてください。
ロングセラー起業コンサルタント川越 恵
内定先の倒産をきっかけに起業し、社会貢献事業を含めた3つの事業を在宅経営中。起業して約11年。
著書に『口コミ集客で「一生愛される起業家」になる方法』があり、発売後7日で増刷し、ベストセラーに。
「煽らない、売り込まない、自分の心に嘘をつかない」を合言葉に、クライアントに感謝される「ロングセラー起業」を伝える。
目次
カウンセラーが直面しやすい現実5つ
まずは多くのカウンセラーが直面しやすい悩みや不安などをお伝えします。
これらの真実を知っておくことで、自分のカウンセリング商品の売り出し方が変わってくるはずです。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
カウンセリングの価値が周知されていない
日本では、カウンセリングの価値や重要性が社会的に十分理解されていない状況があります。
欧米ではカウンセラーの需要が高くカウンセラーと人々との距離が近い一方、日本では「カウンセリングは心の病を抱えた人が受けるもの」といったマイナスイメージをもつ人が多いです。
そのため、ただ「カウンセリングを提供します」とアピールしても、カウンセリング希望者が集まりにくいのが現状です。
資格取得時で学んだことが活かせない
カウンセリングに役立つ資格を取得したときに学んだ知識を、実践で十分に活用できずに悩む人も多いです。
「勉強した心理学療法をやってみたけど、クライアントさんの反応が悪い」
「あんなに勉強したことを、実際にやってみるとぎこちなくなる」
「クライアントさんに合った療法がいまいちわからない」
このように、多くのクライアントさんをカウンセリングするようになると戸惑うことも珍しくありません。
座学で学んだことはあくまでも概要や一般的なやり方なので、実践では柔軟に対応する「応用力」が求められます。
最初は学んだことと実践とのギャップに戸惑うかもしれませんが、多くの経験を積んでカウンセリングスキルを磨くことで学んだことを活かせるようになりますよ。
クライアントさんの反応に病みやすい
クライアントさんによっては、カウンセリングをしてもリアクションがいまいちなこともあります。
このときに多くの人が「私のカウンセリングがダメなのかな」と落ち込んでしまいますが、まずは原因を探りましょう。
別の表現でアプローチしたり、クライアントさんの些細な変化を見逃さないようにしたりして、クライアントさんの悩み解決に全力を注いでください。
大事なことは「クライアントさんの悩み解決をサポートすること」です。クライアントさんの中には表情を変えるのが難しい人もいるので、「反応を得る」を目標にしないでくださいね。
雇用形態によっては収入が不安定になりやすい
カウンセラーの収入は雇用形態によって大きく変動し、とくにフリーランスや非常勤の場合は不安定になりやすい状況です。
会社提携カウンセラーは月収が固定されていて、勤務先によっては福利厚生が受けられることもあります。
一方の個人事業主やフリーランスの場合は、クライアントさんの予約や商品購入が減ると月収が10万円未満になることも珍しくありません。
しかし、多くのクライアントさんを自分のファンにできれば、会社提携のカウンセラーの収入をはるかに超えることも十分にあり得ますよ。
カウンセリング以外の業務に追われやすい
カウンセラーの主な仕事はカウンセリングですが、意外とその他にも多くの業務をこなす必要があります。
業務内容を挙げていくとキリがありませんが、自宅開業の場合は次のような業務があります。
- 職場(カウンセリングルーム)の清掃
- 必要な物品の管理
- 顧客リストの管理
- 見込み顧客への集客
- SNSやホームページ、ブログの制作や更新
- カウンセリングの勉強
- 税金関係の処理
これらの業務を「カウンセリングに集中したいのに、面倒くさい……」と思う気持ちはわかります。
しかし、カウンセラー1年目はこのような地味で泥臭い仕事を疎かにしてはいけません。なぜならその面倒くさい気持ちが、クライアントさんに伝わってしまうからです。
最初は手書きで来訪のお礼メッセージを書いたり、地道に情報発信するなど、「非効率」なことをこなしていきましょう。
このように手間暇かけたほうが、クライアントさんに想いが伝わりやすいのです。
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カウンセラーが起業や収入安定に失敗する要因5つ
私はこれまで多くのカウンセラーと出会ってきました。中には経営が上手くいかず、残念ながら廃業を選択された人もいます。
彼らはターゲット層やジャンルに違いがありますが、カウンセラーが起業に失敗する要因には次の5つの要因があります。
【カウンセラーが起業に失敗する要因】
要因1. 低単価の商品しかない
要因2. クライアントとコミュニケーションがとれていない
要因3. マーケティングや集客がうまくできない
要因4. 自身のストレスマネジメントがうまくできない
要因5. カウンセリングスキルが不足している
多くのカウンセラー資格養成講座では、カウンセリングスキルは教えてくれますが、カウンセラーに特化した集客方法や経営戦略までは教えてくれません。
さらに、カウンセリングスキルは毎日勉強しなければ忘れていきます。
たまに「毎日クライアントさんにカウンセリングすれば勉強しなくても大丈夫です」と話す人がいます。しかし、いざというタイミングで学んだことを活かせないと意味がありません!
クライアントさんのカウンセリングスキルと並行しながら、定番のカウンセリング手法や最新情報について学ぶ姿勢でいましょう。
このように聞くと、「やることが多すぎる……」と混乱するかもしれません。
まずは自分のストレスマネジメント方法を確立させて、優先順位を立てて行動することから始めましょう。
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カウンセラーが事業で失敗しないためにやるべきこと
先ほどはカウンセラーが失敗する要因をお伝えしました。
では逆に、失敗しないためにやるべきことをお伝えします。
自分の強みを把握する
カウンセラーとしての自分の強みを把握することは、マーケティングの根幹となる重要な要素です。
これは単なる専門知識やスキルだけでなく、あなたの価値観や信念、人生経験などを含む総合的な姿勢を指します。
たとえば、次のような強みは競合とも差別化できるでしょう。
- クライアントさん話を聞きながら分析を踏まえて、問題解決の糸口を迅速に見つけられる
- 自身の経験を活かして、夫婦問題の解決を導くための丁寧なアドバイスができる
- 子どもに対して、悩みごとを最後まで共感しながら聞くことが得意である
クライアントさんから見て「自分がどのように映りたいか」を、なるべく具体的に考えてください。
自分の在り方を明確にすることで、一貫性のあるブランドイメージを構築し、クライアントからの信頼を得やすくなります。
また、自分の強みや独自性を理解することで、他のカウンセラーとの差別化が図れます。
定期的に自己省察をして、自分の価値観や目標を見直すことで、この「在り方」を磨き続けることが大切です。
強みを活かせる場所を見つける
カウンセリング業界に参入するときはベテランや競合に埋もれずに、自分の強みが活かせる陣地で始めることが重要です。私は、自分だけの陣地を見つけて拠点にすることを「ポジショニング」と呼んでいます。
たとえば、地域密着型で、子育てに悩む親御さんを対象にカウンセリングを提供したいと考えます。
このとき、競合が「子どものスマホ依存改善カウンセラー」か「不登校カウンセラー」が参入していない場合、これらのジャンルが狙い目となる可能性は高いです。
このように、あなたに最適なポジションを確保できると、見込み客への集客につながりやすくなります。ただし、市場が狭すぎるとビジネスとして継続するのは難しいので、ある程度の市場規模は必要になることを覚えておきましょう。
商品・サービスを作る
ここでの商品・サービスとは一般的な「カウンセリング60分コース」ではなく、「○○といったら、あなた!」のような、自分の価値観と一致する代名詞を作ることです。
あなたのカウンセリングサービスの核となる理念や特徴を明確に定義し、魅力的に表現する能力ですね。
たとえば「40代女性向けの仕事スーツ服のブランドといえば○○」のようなイメージです。ポジショニングで空いているところを探したら、そこを自分の土地にしなければなりません。
ここで注意しなければならないのが、売れやすい・人気が出やすいワードで安易に作らないことです。
自分が売り出したい商品と言葉の意味に乖離が生まれやすくなり、クライアントさんからも「思っていた商品と違うかも」とミスマッチが起きる可能性があります。
商品・サービスの決め方はさまざまありますが、あなたの「在り方」から、自分の実現したい未来を参考にするのがオススメです。
自分自身を細かく分析するほか、他者に分析してもらうのもよいですね。
カウンセリングの勉強を継続する
カウンセラーは資格を取ってからも日々、勉強が必要です。よく「カウンセリングが仕事だから毎日勉強しなくても大丈夫」と考える人がいますが、まったく別です。
クライアントさんの悩みや個性に違いがあるように、彼らに適した手法も違います。
日々の勉強を怠っていると、カウンセリング中に「○○の手法が適しているのはわかるけど、どうやって進めていこうかな」と、重要ポイントを思い出せなくなってしまうことも珍しくありません。
また、普段の積み重ねでクライアントさんにさらに質の良いカウンセリングを提供できるメリットもあります。
1日の振り返りやセミナーに参加するなどして、カウンセリングスキルをアップさせる努力を続けましょう。
カウンセラー・起業仲間を作る
カウンセラーだけでなく、起業家や経営者にありがちなのが「助けを借りずに一人で頑張ってしまうこと」です。
カウンセラーを目指すからには、ぜひ同じカウンセラーの仲間を作ってほしいです。
カウンセリング方法や集客方法、税関係、ストレス発散方法など、カウンセラー独自の悩みに共感できるのは、やはりカウンセラーしかいません。
カウンセラー同士は、仲資格スクールや起業塾、セミナーや座談会がきっかけで出会うことが多いです。
助け合う仲間がいるカウンセラーは、人による紹介から新たな人脈を得られることも多いので、積極的に「カウンセリングルームの外」に出ることをオススメします。
廃業経験者も年収1200万円を達成した「リピートされる集客方法」
カウンセラーの年収相場
これからカウンセラーを目指す人にとって気になるのは収入面ですよね。
ここではあなたがカウンセラーになったときの生活をイメージしやすいように、一般的なカウンセラーの年収相場についてお伝えします。
副業カウンセラー:10万~30万円
本業がありながら、副業カウンセラーとして活躍する人も多くいます。
スクールカウンセラーなどの非常勤カウンセラーの時給相場は、3,000~5,000円です。そのため稼働時間にもよりますが、10万から多くて30万円くらいだといわれています。
また、ココナラやストアカのような個人がサービスの売買を行う場を提供するWebサイトで、カウンセリングを提供する人も多いです。実際にココナラでは、相談時間1分あたり100~300円が相場になります。
「副業で月30万も稼げるの?」と思ったかもしれませんが、あくまでも稼働した分だけの収入なので、毎月安定して稼げるわけではないことを覚えておくといいでしょう。
雇用カウンセラー:300万~400万円
病院や企業、団体での勤務の場合、平均年収は300万~400万円と一般的なサラリーマンと収入に遜色ない数字です。
雇用形態は正社員や派遣社員、非常勤、パート・アルバイトが多いです。勤務先によって、昇給や昇格があることも珍しくありません。
とくに契約社員や派遣社員で雇用期間が終わった場合は、新たな仕事場所を探さなければなりません。人の紹介を経由したり、求人サイトから自分に合う職場を見つける必要があります。
フリーランスなら年収1,000万円以上も可能
フリーランスの年収相場はとても幅広いです。集客が上手くいっていない人や開業したての人だと、月の売上が1万円前後も珍しくありません。
一方、高単価商品が売れて集客が軌道に乗ったカウンセラーの中には、年収が1,000万円台という人気カウンセラーもいます。
このレベルのカウンセラーは、実力カウンセラーとしてセミナーや講演会を定期的に開催したり、講師としてカウンセリング方法を指導する教室を開催する人が多いです。
【必見】カウンセラーの活動を長く続けるために必要な7つのチカラ
私が運営する「ロングセラー起業塾」では、カウンセラーに必要な7つのチカラを伸ばして事業を進める重要性を伝えています。
次のような悩みを抱えたカウンセラーの方が、これらの力を鍛えています。
- ライバルが多くて勝てる見込みがない
- クライアントさんが来なくて単価を下げてしまう
- 集客が難しくて不安しかない
- SNSやブログなど慣れないことを頑張ってツラい
- わからないことがわからなくて八方塞がり
あなたがもし同じような悩みを抱えていたら、こちらのフォームから7つのチカラについて解説している無料動画を受け取っていただけますと幸いです。
この動画を見てもらえれば、あなたがロングセラー起業家になる方向性の助けになってくれるはずです。
カウンセラー集客成功事例
最後に、カウンセラーの集客成功事例を見ていきましょう。
ここでは、2度の廃業経験をバネにして年商1,200万円を達成した福本さんの事例を紹介します。
ロングセラー起業講座受講生:福本宏さん
以前にも心理カウンセリングで起業をしていましたが、当時は経営が続かなかったので非常に不安でした。
そんな中で、持続可能なロングセラー起業、というコンセプトを発見し、「これだ!!!」と思いました。
起業してから9か月目に、月の売上高が目標の50万円を大幅に上回って、初めて100万円を超えました。その後は年商1,200万円を達成することができました。
川越さんが丁寧に分かりやすく、例を挙げるなどしてアドバイスして下さりましたので、安心できました。
他にもたくさんコンサルタントの方はいらっしゃいますが、先ずは川越さんとお会いして、そのお人柄をじかに感じてみられてはいかがでしょうか。
起業することに迷われている方や起業を始められた方にも、過去に上手く行かなかった方にもお勧めです。
【まとめ:1分で要約】カウンセラーが直面しやすい現実について
この記事では、カウンセラーが直面しやすい現実についてお伝えしました。
カウンセラーが直面しやすい5つの現実
- カウンセリングの価値が周知されていない
- 資格取得時学んだことが活かせない
- クライアントさんの反応に病みやすい
- 雇用形態によっては収入が不安定になりやすい
- カウンセリング以外の業務に追われやすい
カウンセラーの仕事はカウンセリングだけではありません。
目的である「クライアントさんの悩みを解決する」ためには、5つの現実を受け止めつつ目的を遂行しなければなりません。
最初は慣れないことばかりで苦戦することが多いかもしれませんが、それを乗り越えることで、あなたのカウンセリングで多くの人を救えます。
私はいま「対人支援を受けることが当たり前の世の中にしたい」という想いから、微力ながら日々活動しています。
そのためにも短命で終わらない5年、10年と持続可能な起業を実現する方を増やす必要があります。
そしてロングセラー起業塾を運営する理由です。
今後もカウンセラーに関して役立つ情報をお届けし、カウンセラーになりたいという方をサポートしていきます。
本ブログを通して、あなたのお役に立てれば嬉しいです。
このほかにも、カウンセラー・セラピストのための集客に欠かせない秘訣をご紹介しています。
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