末永く活躍できる個人事業主セラピストになる5ステップ|開業手順や確定申告のコツも紹介【セラピスト専門コンサルタント監修】
「個人事業主のセラピストはどれくらい収入があるのか知りたい」
「個人事業主セラピストとして長く活動できる方法を知りたい」
「個人事業主セラピストが抱えやすい悩みを知っておきたい」
今この記事を読んでいる人は個人事業主でセラピストとして活動したいと思い、すでにセラピストの活動している人が悩みがちなことを知りたいと思っているのではないでしょうか。
私は、収入や集客、スキルアップなどのさまざまな悩みを抱えているセラピストの起業のサポートをしてきました。多くのセラピストの話を聞くと、セラピストが抱えやすい悩みや疑問に特徴があることがわかったのです。
そこで本記事では、個人事業主セラピストが長く活動するために必要な手順を徹底解説しています。セラピストが5年10年と持続可能な起業を実現するための専門コンサルタントである私、川越恵(かわごえ めぐみ)が次のポイントを3つお伝えします。
- 個人事業主セラピストの年収や業務内容のリアル
- 末永く活躍できる個人事業主セラピストになるための手順
- セラピストが抱えやすい悩み9選
この記事を読むと、セラピストの活動の1歩を踏み出したくなるはずです!ぜひ最後までご覧ください。
ロングセラー起業コンサルタント川越 恵
内定先の倒産をきっかけに起業し、社会貢献事業を含めた3つの事業を在宅経営中。起業して約11年。
著書に『口コミ集客で「一生愛される起業家」になる方法』があり、発売後7日で増刷し、ベストセラーに。
「煽らない、売り込まない、自分の心に嘘をつかない」を合言葉に、クライアントに感謝される「ロングセラー起業」を伝える。
目次
個人事業主セラピストの年収や業務内容のリアル
私の記事「セラピストの需要が高まっている理由とは?」でもお伝えしていますが、近年はストレス社会といわれるほど、心身のストレスを抱えている人は多いです。
そのような人々を救うために、個人事業主のセラピストとして活動する人は多いです。彼らの年収相場や実際の仕事内容がどうなっているのか気になりますよね。
ここでは、私がこれまで見てきた個人事業主セラピストを参考に、リアルな年収事情や業務内容をお伝えします。
年収相場は10万~1,000万円超えも
個人事業主セラピストの年収相場は10万円未満から1,000万円以上と、かなり幅広いです。
セラピストの施術単価や活動内容によって、年収相場は変わります。たとえば1か月に4,000円の施術が5件入れば月収2万円程度。一方、1か月で8,000円の施術が40件も入る売れっ子セラピストであれば、年収360万円にもなります。
さらに、単発セラピーだけでなく、自分が講師となって養成講座やセミナーを開くと、受講者数に応じて受講料分の収入も増えます。
このように個人事業主セラピストの年収相場は、単価や活動範囲によって大きく変わるのです。
施術や営業以外の業務も自分で対応する
セラピストの仕事は、クライアントさんを癒すことだけではありません。経営者としてさまざまな業務を一人でこなしていく必要があります。
業務内容を挙げていくとキリがありませんが、対面で施術する場合はたとえば次のような業務があります。
- 職場(カウンセリングルーム・施術部屋)の清掃
- 必要な物品の管理
- 家賃の支払い
- 顧客リストの管理見込み顧客への集客
- SNSやホームページ、ブログの制作や更新
- 税金関係の処理
もちろんこれらの業務のなかには、外注で対応できるものもあります。しかし、開業1年目などで売上があまり経っていない人は、集客や経理を自分でやらなければいけません。
まずは自分で経験して、セラピスト活動に必要な業務を頭や体で覚えていきましょう。覚えて定着することで経営のスキルアップにつながりますよ。
カウンセリングや施術のスキルアップが必要
セラピストとして活動を始めたときは、SNSやブログなどの集客にとらわれて忙しくなりやすいです。そんなときこそ、カウンセリングや施術のスキルアップを忘れないでください。
これらのスキルアップを怠ってしまうと、セラピストとしての実力が低下しやすいです。そうなると、クライアントさんの対応をする場面で悩みを上手く聞き出せなくなるため、セラピーの効果を感じにくくなってしまいます。
有名で実力のあるセラピストは、どんなときでも最高のパフォーマンスを発揮できるように、毎日のスキルアップを欠かせません。起業仕立ての時期は慣れないことに苦戦することが多いかもしれませんが、スキルアップの時間もなるべく確保するようにしましょう。
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末永く活躍できる個人事業主セラピストになるための手順
これからフリーランスのセラピストとして末永く活動したい人のために、開業および収入を増やすための手順をお伝えします。
1. スキルを取得する
まずは、セラピストに必要なスキルの習得から始めましょう。多くのセラピストは施術スキルを習得するために、資格養成講座に通ったり通信講座を受講することが多いです。
またカウンセリングに必要な傾聴や、経営者として必要な時間管理方法を早めに学ぶこともオススメです。これらは机上の勉強ではなく、人との対話や日常生活で身につくものなので、普段の生活でもスキルアップを意識してすごしましょう。
2. SNS集客を同時に行う
スキルの取得と同時にSNS集客も始めましょう。「まだセラピストの勉強を始めたばかりなのに?」と驚く人も多いかと思います。でも、SNSは、これからターゲットにするクライアントさんの悩みをリサーチするのにオススメなのです。
クライアントさんは周りの人に相談しにくいお悩みを抱えていることが多いです。SNSはクライアントさんが自分の悩みを解決する方法を手軽に探しやすいうえ、セラピスト側も無料で情報を発信できるので、双方に大きなメリットがあります。
また、SNSは「いいね!」の数などで発信内容の分析もしやすいです。投稿を繰り返すことでクライアントさんの願望が見えやすくなります。
3. 開業届を提出する
セラピストに関わらず、開業届の提出は独立してビジネスを始めるときに必須です。
開業届の提出方法は税務署で書いて提出するか、国税庁のHPから書面をダウンロードして郵送する方法があります。税務署で書く場合、担当者が書き方などを教えてくれることもありますよ。
開業届の注意点は次の5つです。
- 職業は簡潔に、事業の概要は具体的に書く
- 屋号は覚えやすく、病院を連想させない名前にする
- 開業届の控えは必ず保管しておく
- 青色申告を申し込む
- 売上額に関わらず開業届は提出する
開業届で、自分の職業をどのように説明すればよいか悩む人も多いのではないでしょうか。
セラピストの場合は、職業は「心理セラピスト」「エステティシャン」「マッサージ師」と記載すればOKです。事業の概要は「オイルトリートメントを使うマッサージ施術」「エステの施術」など簡潔にまとめましょう。
記載する内容は、税務署の担当者が「事業を展開してもOK」と思われる内容であれば大丈夫ですよ。
その他、青色申告制度など開業届に関する内容を詳しく知りたい人は、こちらの記事もご覧ください。
4. モニターを獲得する
「モニター」とは消費者モニターのことで、企業が新しく作った商品・サービスを実際に利用して、意見を言う人です。モニターを獲得して「ユーザーが実際利用した感想」を頂き、自分のヒーリング技術への課題を見える化しましょう。
モニターを獲得することで、次のメリットがあります。
- 商品が良いものなのかがわかる
- リピートしてくれるのかがわかる
- 第三者目線で課題がわかる
モニターは知人の力を借りてもよいし、SNSやココナラやストアカなどのスキルマーケットで募集してもよいです。
そして参加者の方から「熱量のある感想」をもらい、それをSNSやスキルマーケットの投稿やプロフィール実績で紹介します。
もちろん熱意ある感想をもらうためには、質の高いサービスの提供が大前提ですよ!
そこから徐々に口コミが広がり、新規顧客の獲得につながるのです。
5. リピーター・ファンを増やす
売上が安定してきたら、リピーターやファンを増やすことに注力しましょう。
セラピストの業態には、「リピーター」の存在が必要不可欠です。新規のクライアントさんばかりに偏るのではなく、一人のクライアントと長くお付き合いすることを考えましょう。
ファンの数が増えてきたら価格の見直しも検討しましょう。安い単価のままでは、お手頃価格で体験したいと思うクライアントさんが集まりやすく、悩み解決に熱心なクライアントさんが集まりにくいです。
単価を上げることで、あなたのセラピストとしてのブランド価値を上げていきましょう。
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セラピスト事業の必要経費一覧
開業届を提出した個人事業主セラピストで、年収20万円を超える場合は確定申告が必要です。その時に事業でかかったものは経費として落とせるのですが、どのようなものが経費として申告できるのか気になりますよね。
セラピストの経費として認められるものには、主に次のようなものがあります。
- 施術場所の賃料
- 店舗で利用する水道光熱費・通信費
- カーテンなどのインテリア
- トイレットペーパーなどの消耗品
- 精油やオイルの購入費用
- ベッドなど施術用器材
- 事務処理用のPCやデスク
- クライアントさん接客のお茶代
- チラシ、会員カードなどの作成・印刷費
- Web媒体や紙媒体の広告掲載料
- 店舗のホームページ作成料
- 技術向上のためのセミナー参加費や学習用教材費
- セラピストやマッサージ協会などの会費
- 施術者の手荒れ防止用ハンドクリームなど
もし自宅の一部で仕事をする場合は、賃料や水道光熱費、通信費、自動車関連費用を床面積や稼働時間の割合で家事按分できます。
経費で認められるものの特徴は「事業運営のために必要な出費」です。たとえばスキルアップのための書籍やセミナー費用は認められます。
反対に、事業とは関係のない生活費や書籍代、保険料は経費として認められないので注意しましょう。
経費計上するときのコツや注意点
確定申告や支出管理をスムーズにできるようになるためにも、今からお伝えする3つの経費計上のコツや注意点をきちんと理解しましょう。
- 領収書やレシート証明書を保管する
- 事業用の銀行口座やクレジットカードを作成する
- 減価償却の仕組みを理解しておく
まずは、領収書やレシートなどの「何にいくら使ったのか」がわかるものは保存しておきましょう。
2024年1月より「電子帳簿保存法」が完全義務化され、国税庁よりこれらのデータ管理方法が発表されました。具体的な方法については国税庁のHPをご覧ください。
また、個人事業主は事業用とプライベート用と区別して支出管理するのが難しいです。そのため事業用の銀行口座やクレジットカードを作ることで、支出管理がしやすくなります。
確定申告ソフトのなかには、銀行口座と紐づけることで経費計上しやすくなるソフトもありますよ。
さらに、開業するときに10万円以上の機械装置やPCを購入した場合は、使用可能期間の全期間にわたり分割して必要経費にする減価償却をしなければなりません。詳しい償却方法についても国税庁のHPを参考にしてください。
これらを知っておくことで、確定申告がスムーズになるだけでなく、自分の会社のお金事情がわかりやすくなります。施術スキルを磨くだけでなく、正しい税務知識を吸収する習慣をつけましょう。
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セラピストが抱えやすい悩み9選
ここでは、セラピストが抱えやすい悩みについて9つお伝えします。セラピスト自身も身体や心身のストレスを抱えやすく、次のような職業病やセラピストあるあるを経験しやすいです。
- 腱鞘炎や腰痛などのケガをしやすい
- 心身のストレスを感じやすい
- スキルアップの時間が取れない
- 集客や営業を得意にできない
- つねに売上を気にしてしまいがち
- 休日でも周りの人の見た目を気にしてしまう
- 自分よりもクライアントさんの時間を優先しがち
- 技術力に自信が持てない
- 新規サロンができる度に不安になる
セラピストは仕事柄でクライアントさんに「自分にストレスをかけないようにすごしてね」とアドバイスすることが多いですが、それは自分自身にもいえます。
疲労やストレスを抱えた状態が続くと、あなたの表情や技術にそれが出てしまい、かえってクライアントさんを不安にさせてしまう可能性もあります。
疲労困憊の状態を避けるためにも、普段から心身への負担をなるべく少なくする工夫をしましょう。疲労がなくなり、クライアントさんの施術に専念しやすくなりますよ。
廃業経験者も年収1200万円を達成した「リピートされる集客方法」
個人事業主セラピストが安定して集客するために必要な7つのチカラ
個人事業主セラピストが長く仕事を続けるためには、クライアントさんを安定して集客することが必要になります。(突発的に集客数を増やすのではなく、安定させることが大切です!)
このようなロングセラーを実現するためには、次の7つのチカラを鍛えることが大切です。
まずは活動の土台となる自分の在り方(目指す像)を明確にしましょう。ここがブレていると、自分に合ったターゲットにあなたの存在をアピールしにくいです。
私が運営している「ロングセラー起業塾」では、この7つのチカラを軸に事業を進めていただいています。長く愛されるセラピストになるためには、ポジション選びはもちろん商品作り、金額設定が必須です。
セラピストは1人で多くの悩みや不安を抱えがちです。ロングセラー起業塾では、あなたと同じ悩みを抱えていた卒業生が多くいます。決して悩みを自分だけで抱えようとしないでください。
ロングセラー起業塾の内容を詳しく知りたい人は、こちらの記事をご覧ください。きっとあなたのお役に立てるはずです。
【事例紹介】セラピスト集客成功事例
ここで、私の起業塾の卒業生の事例を紹介します。鷲田さんは自分の仕事が大好きでありながら、周りにコンセプトが上手く伝えられないと悩んでいた一人です。
ロングセラー起業講座受講生:鷲田康子さん
仕事(作業)が多すぎて、(でも収入は全然増えなくて……)このままではしんどいなと感じていたとき、川越さんの『短期間にガッと稼ぐのではなく、長く続けられる商売を』というコンセプトと、人柄に惹かれてサポートをお願いしました。
コンサルというと大手企業というイメージが強かったのですが、川越先生のクライアントが個人経営者でしかも女性一人の小さいお店が多かったのにも安心しました。
私は自分の商品・サービスのことが大好きで理論も深く愛しています。
そんな私が商品について抱く印象と、普通の人が抱く印象のギャップの大きさに気付き、このギャップを埋めるべくどうやって行ったらよいかと考えるようになりました。
手取りも大きく増え、数字的変化もありますが、このことが本当に大きな変化になりました。
【まとめ】末永く活躍できる個人事業主セラピストになるためには
本記事では、個人事業主のセラピストが末永く活動するために知っておくべきことについてお伝えしました。
- 個人事業主セラピストの年収はピンからキリまで。施術の単価や活動内容によって大きく変わる
- 愛されるセラピストになるためには、スキルを磨いて多くのリピーター・ファンを増やすことが大切
- 施術スキルだけでなく、ストレス解消法や財務スキルの取得も必要になる
いろいろお伝えしましたが、大切なのは「長く愛されるセラピストになること」です。
あなたのファンが増えれば、あなた個人のブランド力も自然にアップします。その結果リピーターが増えて、あなたのブランドに惹かれた新規のお客さんも継続的に来るでしょう。
起業当初は一人で悩むことが多いです。自分と違うジャンルのセラピストのお店に行ったり、起業家の仲間を増やすなどして悩みを語れる場を増やしましょう。
もちろん私も本ブログを通して、今後もセラピストに関して役立つ情報をお届けしてサポートしていきます。
私のビジョンは、1人でも多くのセラピストの方に「持続可能な成果」を作り出す支援をしていくこと。本ブログを通して、あなたのお役に立てれば嬉しいです。
このほかにも、カウンセラー・セラピストのための集客に欠かせない秘訣をご紹介しています。
→ご興味のある方はこちらをクリック
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